コーヒー 焙煎豆

コーヒーのエイジングって何?

コーヒーは寝かせてエイジングするとおいしくなると聞いた事はありませんか?

いやいや、鮮度が一番大事だよという意見を聞いた事がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

結局どちらが正解なのでしょうか?今回はこちらの疑問についてコーヒーの「ガス」と「酸化」の面から話していこうと思います。

コーヒー豆のエイジングと保存方法

コーヒー豆のエイジングとは?

コーヒー豆を焙煎した後、しばらく置いておくと、その風味や味が変化することがあります。これを「エイジング」と呼びます。

コーヒー豆のエイジングには、主に以下の3つの変化が起こります。

ガスの抜け

焙煎されたコーヒー豆は、二酸化炭素などのガスを多く含んでいます。このガスは、抽出の際にお湯と豆の接触を妨げ、コーヒーの風味を引き出しきれない原因となります。エイジングによってガスが抜けることで、コーヒーの風味が抽出されやすくなり、より美味しくなります。

お湯をかけて出る白い泡が焙煎による炭酸ガス

成分の変化

コーヒー豆の成分は、焙煎によって変化します。エイジングによって、これらの成分がさらに変化し、コーヒーの風味や味が変化します。具体的には、以下の変化が起こります。

  • 酸味がまろやかになる

酸味は、コーヒーの爽やかな風味を特徴づける要素です。しかし、酸味が強すぎると、飲みにくいと感じる人もいるかもしれません。特に浅煎りの豆はエイジングによって酸味の角が取れ、まろやかで飲みやすくなります。

  • 苦味がまろやかになる

苦味は、コーヒーの深みのある風味を特徴づける要素です。しかし、苦味が強すぎると、飲みにくいと感じる人もいるかもしれません。特に深煎りの豆はエイジングによって苦味がまろやかになり、コーヒーの味わいがより深みのあるものに変化します。

  • 甘味やコクが増す

甘味やコクは、コーヒーの濃厚で満足感のある風味を特徴づける要素です。エイジングによって甘味やコクが増すと、コーヒーの味わいがより濃厚で満足感のあるものに変化します。

  • 香りがより複雑になる

コーヒーの香りは、コーヒーの風味を印象づける重要な要素です。エイジングによって焙煎の香りが少し抜けることで、豆本来の香りが複雑に見えるようになると、コーヒーの味わいがより奥深いものになります。

酸化

酸素に触れると、コーヒー豆の中の脂質が酸化されて、風味が劣化します。具体的には、酸味や渋みが強くなり、香りが弱くなります。

コーヒー豆は、焙煎後すぐには酸素に触れないように保存する必要があります。

酸化を防ぐためには、コーヒー豆をジップロックなどの密閉容器に入れて保存するとよいです。
また、冷凍庫で保存することで、酸化をさらに遅らせることができます。
コーヒーの劣化の要因は光、空気、水、温度の四つです。冷凍庫はこの条件を満たす非常に優れた保存環境です。
冷凍庫は常温に比べて体感2~3倍ほど長持ちします。
豆は凍らないので使う分だけ取り出してすぐに空気を抜いて冷凍庫にしまいましょう。

コーヒー豆のエイジングの期間

コーヒー豆のエイジングの期間は、豆の種類や焙煎度合いによって異なります。
一般的には、中煎り〜深煎りの豆であれば、1週間〜2週間程度でエイジングが完了すると言われています。
浅煎りの豆は、より長い期間(1ヶ月以上)エイジングさせると、より美味しくなると言われています。
つまり基本的には浅煎りになればなるほどエイジングが長くなっていきます。
深煎りの豆は表面に油が出てきてしまっているため、ガスが抜けていき豆の本来の風味が出てくることによるよい味の変化を、酸化による味の悪い変化のスピードが上回ってしまう期間が短くなるからです。
逆に浅煎りの豆は、表出する油が少なく酸化スピードが遅いことに加え、焙煎によって発生する炭酸ガスによって粉とお湯が触れ合う面積が減り、成分の抽出効率が落ち本来の風味が出きらないことがあるのでエイジングの期間を長めにしてあげるとおいしくなったりします。

コーヒー豆のエイジングの保存方法

コーヒー豆のエイジングをする際のおすすめの方法を3ステップで紹介します!

  1. まずは直射日光を避けて常温で好みの味になるまでエイジングする
    焙煎した豆は最初はガスが含まれているので、本来の味と香りが焙煎の香りによって隠れてしまします。
    常温保存することで始めはガスが徐々に抜けていき味に良い変化をもたらします。
    エイジングをしていると酸味や苦みの角が取れてきり、グッと甘さやフレーバー見えてきたりすることがあります。
  2. 好みの味になったらジップロックなどの密閉容器に移し冷凍庫で保存
    エイジングを行っていき自分がおいしくなってきたなと思うところで冷凍庫に保存します。
    基本的には深煎りは約1週間、中煎りは約二週間、浅煎りは約3~4週間くらい置いた方がよいです。
    しかし、好みの問題ですので焙煎の香りが好きな方はそれより短くても構いませんし、もっと寝かしたいなと思えばご自由にしていただければと思います。あくまでも好みの味に近づいたらエイジングを辞めればよいです。
  3. 使う分だけをその都度冷凍庫から取り出して淹れる
    冷凍庫から取り出す際は使う分だけを取り出してそのままグラインダーで挽いてください
    コーヒーの味の劣化の原因は水分も大きく関係するので、冷凍庫から取り出して常温に戻すことで結露して豆の表面に水滴がついてしまいます。これを避けるため使う分だけ取り出し、残った豆はすぐに冷凍庫に戻しましょう
    最高な保存方法は1っ杯分ずつ小分けに冷凍しておくことではありますが、さすがにめんどくさいと思うのでこちらの方法で十分です。
    冷凍保存中も常温時よりはるかに遅くはなりますが豆は常に変化していくので早めに飲みきることは忘れずに意識してください。

以上のようにまず常温で変化させ良きところで冷凍庫で保存するのがよいかと思います!

コーヒー豆のエイジングは、コーヒーの楽しみ方を広げてくれる方法です。ぜひ味の変化をお楽しみください!

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