コーヒーの味の表現で「甘さの余韻が…」など甘味に関する表現がされることがあります。ある程度の質のいいコーヒーを実際に飲んでみて、焦がし砂糖や、黒糖のような甘い香りを感じることもあったりしませんか?
味覚的にはコーヒーに甘みを感じる成分は入ってないといわれています。ではなぜコーヒーを飲んで甘さを感じるのでしょうか?
コーヒーの甘さの正体
コーヒーの中には甘い香りと感じる成分いわれるフラノン類と言われる成分があります。
この成分はその甘い香りの印象どおり、糖類が加熱されたときに生じる成分です。
このフラノン類、コーヒーに含まれる代表的な成分として、フラネオールとソトロンの二種類があります。
フラネオールには、ストロベリーフラノン、パイナップルケトンとも呼ばれるイチゴやパイナップルの甘い香りの主役となるものがあります。
加熱した砂糖が溶け出すときの甘い香りが特徴で、コーヒーの味の表現で「綿あめのような甘さ」とされることが多いです。
もう一つのソトロンは別名キャラメルフラノンとも呼ばれ、キャラメルやメープルシロップのような甘い香りがします。こちらはフラネオールよりも加熱が進んで焦がし砂糖のようになった感じのかおりで少しスパイシーな香りを感じます。
これらの成分が焙煎中に発生して甘い香りが出ていますが、実はコーヒーの生豆に含まれるショ糖などの味覚的な甘さを感じる成分は焙煎中の熱分解でほぼほぼ消えてしまいます。つまりコーヒー甘い香りはするが甘味はない液体なのです。しかしその甘い香りによって甘さを感じるような錯覚が起きてるのではないかと言われてます。
コーヒーの甘さ論争
コーヒーの甘さに関しては先ほどのフラノン類によっての甘さであるとすると、コーヒー生豆が焙煎されていく中で浅煎りから中煎りにかけて増えていき、深煎りまで行ってしまうと減少してしまいます。しかし、コーヒーの甘さは深煎りでも感じることが多々あります。昔から「苦み」「甘味」を合わせた造語の「にがま」という概念が存在するほど日本の昔ながらの深煎りのネルドリップのコーヒー文化において甘さは重視されているような節があります。この深煎りの甘さに関しては、中煎りで最も多くなるフラノン類で感じる綿あめや焦がし砂糖のような甘さとは違う印象の甘さです。それに代わる甘い香りの成分で深煎りになると増えるといわれているのはバニリンという成分ですが、そこまで量が多くなることは考えにくいです。また、香り由来の甘さを感じるのであれば鼻をつまむと甘さが消えるはずですが、ネルで丁寧にドリップされた深煎りのコーヒーでは甘さを感じます。
ですので、現在調べられている中では味覚としての甘い味はなく、香りによって甘さが残ると錯覚しているとされています。
結論
コーヒーは、味覚として感じる甘さはないが、嗅覚で甘いと感じる香りがあるのでそれに誘発されて甘さを感じているとされている。しかし、これはあくまで調べられて感知できた成分でしかないので、甘さを味覚として感じじるものが含まれる可能性は大いにあります。
結局は謎が多いということが言えそうです笑
以上がコーヒーの甘さについてです。こういった雑学的なのも今後は書いていこうかなぁなんて思ってます。
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